ビオトープで起こるトラブルの予防・解決方法についてのシーンに応じた対策

お手軽に作れるビオトープと言えども、様々なことが原因でトラブルを起こすことがあります。

本来ビオトープというものは、それぞれ作る場所の気候や環境、入れる植物や生体の種類・数、手間のかけ方などによって内容が全く違いますよね。

当然ながら、「マニュアル通りに作っているのに上手くいかない!」ということもよく起こります。そこはもう自分で試行錯誤しながら、最適な環境を作り出していくしかないのです…。

というわけで、ここではビオトープで起きがちなトラブルと、その解消法についてまとめていきたいと思います。

(生体がダメになってしまうトラブルについては、「生き物たちがダメになってしまう原因と対処法」のページにて詳しく解説。)

ビオトープの生き物たちがダメになってしまう原因と対処法


虫による食害から植物を守る方法

ビオトープには欠かせない植物たち。水棲生物たちにとっても、日陰に隠れ家にとなくてはならない存在ですね。

しかし、そんな植物たちを脅かす存在が「虫」。水の上だから虫なんて寄り付かない、と思われがちですが、水上に出ている植物たちは油断するとガッツリ虫にやられてしまいます…。

 

アブラムシ、バッタ、カミキリムシなどの被害から植物を守るためには、一体どうすれば良いのでしょうか。

水中に生き物たちがいる場合には、防虫剤や殺虫剤はNG。となれば、あとは自力で虫を取り除くしかありません。

虫を見つけ次第すぐに駆除してしまいましょう。アブラムシなどの小さな虫は、水の中へ落とせばメダカのいいおやつになりますよ。

虫なんて触りたくもない!という人は、防虫ネットを張って防ぎましょう。夏の間だと日除けにもなって一石二鳥。

 

アオミドロの大発生による水質悪化、絡まる問題も

夏になると起きがちなのが、アオミドロの大発生。気付いた時には水中一面アオミドロだらけ…なんてことも。

あまりに増えすぎると水質が悪くなりますし、生き物たちが絡まって動けなくなってしまうこともあります。アオミドロが大発生する原因は、主に以下の2点。

  • 日当たりが良すぎる
  • 水の富栄養化

ビオトープが日中ずっと日が当たっているような場所にあったり、光を通す半透明の容器(バケツや衣装ケース等)を使用していると大発生しやすくなります。

 

また、餌の食べ残しなどにより富栄養化している場合にもアオミドロが増えやすくなります。

ですので、アオミドロの大発生を防ぐためには適度に光を遮ることと、食べ残すほどの餌をやらないことが重要。

もし大発生してしまった場合には、網で掬ったり割箸などに絡めて取り除きましょう。

たったこれっぽっちのアオミドロでも、たまに金魚が突っ込んで絡まっていることがあります…。

 

水が濁った時の対処法(濁り方による解決方法も)

初めは透明できれいだったビオトープの水が、茶色や黄色、緑、または白っぽく濁る場合があります。

そうなると見栄えも悪いし生き物たちが心配で、すぐに水を換えなければ!と焦ってしまう人も多いでしょう。

しかし、ちょっと待ってください。水の濁りには種類があり、それぞれ原因や対処法が違います

水槽でも起きがち…緑色の濁り

水槽で金魚を飼っているケースでも、水が段々と緑色に濁ることってありますよね。

これは「青水(グリーンウォーター)」と呼ばれるもので、「アオコ」という植物性プランクトンが発生することによって起こります。

一見汚くて生き物にとって棲みにくそうですが、じつは反対に、グリーンウォーターは生き物たちにとってはとても暮らしやすい環境なのです!

アオコは生き物たちの餌にもなり、グリーンウォーターで育った生き物は成長が早く、丈夫になると言います。

 

弱った生体を保護するために、グリーンウォーターを使うこともあるほど

とは言え、見た目はちょっと汚らしいので、気になる人は水草、タニシ、エビなど浄化作用のある植物や生き物を投入すると、濁りが取れますよ。

また、あまりにもドロドロの状態だと酸欠などを引き起こすので、その場合も浄化したほうがいいですね。

危険なサイン?黄色や茶色の濁り

黄色や茶色の濁りには、問題がないものと危険なものとがあります。まず、「土が舞い上がった」「青水のできかけ」が原因の場合は、心配しなくても大丈夫。

土が原因ならば時間を置くことで澄んできますし、青水の場合は放置でも浄化でもOK。ただし…気を付けなければならないのは、「バクテリアによるろ過が機能していない」場合です。

枯れた植物や生き物の亡骸を放置していたため、分解やろ過が追い付かなかったり、バクテリア自体が何らかの原因で死滅してしまい、ろ過が機能していないケースがあります。

こうなってしまうと、人工的にろ過バクテリアを投入してエアポンプを設置するなど、大掛かりな対処が必要。

それでもどうにもならない場合は、一度ビオトープをリセットしてしまわなくてはならなくなります。

立ち上げや換水時に多い、白い濁り

水が白く濁る原因は、バクテリアの死骸や、バクテリアによるろ過が十分でない場合に起こることが多いです。

ビオトープを立ち上げたばかりだと、まだバクテリアが定着しておらず、ろ過が十分にできないため水が濁ってしまうのでしょう。

また、換水したことでビオトープ内の環境が変化した結果、バクテリアが死んでしまいその死骸やろ過不足によって水が濁る場合があります。

この場合は、新たにバクテリアを投入したり、バクテリアを活性化させるためにエアレーションを行うのが効果的

普段は自然のサイクルにこだわりたいという人でも、いざという時のためにろ過バクテリア液やエアポンプなどを常備しておくと安心です。

 

ゼロから購入するなら、水槽・エアポンプ・フィルター・ろ過バクテリア液などがまとめられているスターターセットがおすすめ。

水槽は生き物の一時的な避難に使ったりもします。

 

魚が消えた!?なぜいなくなったのかその理由と対策

ある日ふとビオトープを覗くと…「あれ?魚いなくなってる?」とビックリすることがあります。ビオトープという閉ざされた空間で魚が消えるなんてミステリーですね。

いなくなったと気づいた瞬間、かなり焦ります…。その原因には、以下の通り。

容器から飛び出した

金魚、ドジョウ、ナマズなど、動きが早く活発な魚は水から飛び出すことがあります。運が悪ければ、そのまま地面に落ちて干からびてしまいお亡くなりに。

干からびた亡骸を見つけた時の衝撃といったら…。金網などで蓋をしたり、水位を下げるなどして、飛び出し対策をしましょう。

食べられてしまった

同じ容器内で、生体同士の相性が悪いと食べられてしまうことがあります。また、いつの間にか侵入していたヤゴなどの肉食昆虫や、鳥に狙われることも。

これらを防ぐためには、まず生体同士の相性をよく考えることから始まり、あとはいざという時の逃げ場となる水草や隠れ家などを用意すること、そして虫除け・鳥除けネットを設置するなどの対策をしましょう。

水と一緒に流されてしまった

雨水が入る場所に設置されたビオトープの場合、水量が増えすぎて溢れてしまうことがあります。
その時に、溢れた水と一緒に生き物たちが流されてしまう危険が

雨水が入らない場所に移動するか、容器上部にオーバーフロー防止の穴を開けておきましょう。
(ただし、穴は目の細かい網などでしっかりと塞いでください。)

 

ビオトープに起きがちなトラブルについてのまとめ

ビオトープというのは生き物や自然を相手にするものですから、一度立ち上げてしまえば終了というわけではありません。

いざトラブルに直面すると、焦ってどうしていいのか分からなくなってしまいがちです。

あらかじめビオトープに起こり得るトラブルを知っておき、物理的にも精神的にも万全の備えをしておきましょう。