飼い主が語る小さなヘビ「ヒバカリ」を飼育するなら知っておきたい予備知識

近頃じわじわと人気の出てきているヒバカリ。体が小さく大人しい性格をしているということから、「普通のヘビは無理でも、ヒバカリなら簡単に飼えそう!」と手を出す人も多いようです。

しかし…じつはヒバカリの飼育難易度は、他のヘビに比べるとレベルが高くなっています

軽い気持ちで手を出して、「もう飼えない…」となってしまわないように、ここではヒバカリを飼育する前に知っておきたいことや、飼育する際のポイントなどを紹介していきたいと思います。


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ヒバカリの性格

飼いやすい?凶暴性が無く、噛まない

ヒバカリの性格と言えば、「大人しい」「噛まない」などとよく言われますね。これは本当です。我が家でもヒバカリを飼育していますが、威嚇されたのは捕獲して数日の間だけですし、噛まれたことなど一度もありません。

飼育されているからというわけではなくて、何度か外で他の個体に遭遇したこともありますが、どれも噛みつくまではしませんでした。

「ヘビは噛むもの、怖いもの」と思っている人にとっては、ヒバカリは安心できるヘビですね。
体が小さいので、怖さも半減です。

 

残念ながら…ほとんど懐かない!

ヒバカリは攻撃性が無い反面、非常に臆病で人には全くと言っていいほど馴れません! ヘビを手に絡ませる「ハンドリング」という光景を見たことがある人は多いでしょうが、ヒバカリはそんなことできません。手に乗せようとした瞬間に、すごい速さで逃げようとします。

馴れないうちはしょうがない…と思っていても、まあいつまでたっても警戒心むき出しです。触れ合ってコミュニケーションを取りたい、と思っている人には、向かないヘビですね。

 

ほんの少しだけなら、馴れることも

懐かないとは言え、時間が経つと多少なりとも人間と言う存在に馴れてくれることも。もちろんハンドリングまでできる個体はほとんどいないでしょうが、人が近付くと「餌をくれるのかな?」という感じで近寄ってきたりすることはあります。(それでも、人の気配を感じた途端に隠れることも多いですが。)

ものすごくそーっと手のひらを差し出せば、ちょっと頭を乗せてくれたりなんてこともごく稀に。基本的には観賞用のペットとして飼育するつもりでいて、もし馴れたそぶりを見せてくれたらラッキー!くらいの気持ちでいるのがいいでしょう。

もちろん、見ているだけでも十分に可愛らしくて癒されます!

 

ヒバカリの餌の調達について

ヘビや爬虫類の餌と言えば、コオロギやミルワームなどの虫、そして冷凍マウスを思い浮かべる人が多いでしょう。それらに抵抗があり、爬虫類の飼育を諦めるという人もいます。

その点、ヒバカリの餌はミミズ、メダカやドジョウなどの小魚、オタマジャクシ等なので、これなら抵抗なく飼えそうですよね。(食べる餌の種類については、別ページで詳しく解説。)

確かに、餌に対する嫌悪感と言う面では、ヒバカリはほとんど無いと言ってもいいでしょう。しかし問題となるのは、「餌の調達」です。

 

自力で採集する必要がある

「ミミズは釣具屋でも売ってるし…」と甘く考えてはいけません。釣具屋で売っているのは「シマミミズ」という種類なのですが、ヒバカリは食べません。シマミミズの持っている薬効成分を嫌うようです。

ヒバカリが食べるのは、畑などにいる「ドバミミズ」や「フトミミズ」。これらはまず売られてはいないので、自分で採集しなければなりません。しかも食べる量が多いので、なん十匹捕まえてもあっという間になくなります。

常に新鮮なミミズを供給するためには、頻繁にミミズ採集を頑張らなければなりません。

 

生き餌しか食べない

メダカやドジョウも同様で、確かに手軽に手に入れることはできますが、問題なのは「生き餌しか食べない」とういこと。こまめに買いに行くか、メダカやドジョウを生きたまま確保しておくための設備を整えなければなりません。(水槽やビオトープなど)

そして安いものでは一匹数十円とは言え、数が増えると結構なお値段になりますが…もし途中でメダカたちが死んでしまえば無駄になってしまうことも。

 

餌のバランスを考える必要がある

例えば「マウスはヘビの完全食」と言われているように、マウスを食べるヘビは、他の餌を食べなくても栄養的に問題はありません。しかし、ヒバカリの場合「完全食」と呼ばれるようなものはなく、ミミズやメダカ、オタマジャクシと言った様々な餌を、まんべんなく与える必要があるのです。

メダカだけなら何とか買って調達できるし!と思っていた人は、残念。ヒバカリは偏食傾向も強いので、もしメダカを食べないとなった時に、代わりに与えられる餌を揃えておかなければなりません。

 

自然に囲まれた環境ならば、餌の問題はクリアしやすい

餌の調達の難しさばかりを挙げてきましたが、「広い庭や畑がある」「近くに田んぼや池・川がある」といった環境で暮らしている場合、餌の問題はさほど難しくありません。

ガーデニングや畑仕事のついでにミミズを採集し、休みになれば田んぼや池でオタマジャクシや小魚をゲット。そういった生活に抵抗が無い人ならば、ヒバカリの飼育に対するハードルはぐんと低くなるでしょう。

 

変温動物のため、温度管理に注意

爬虫類は変温動物ですから、外気温が体調に直結します。しかも、ヒバカリは体が小さいですから、他のヘビに比べてより顕著に温度の影響を受けてしまうのです。特に夏場は気を付けないと、あっという間に弱ってしまうことも。

これは体験談なのですが…6月頃に飼っているヒバカリのケージを掃除するため、別容器に入れて置いておいたら、日当たりが良すぎて容器内の温度が上がってしまっていたようで。

気付いたらヒバカリがぐったりとしており、幸いにも急いで湿ったミズゴケで包み日陰に移動したことで回復してくれました。人間にとっては過ごしやすい温度だったので油断しており、本当にビックリ。

このように、些細な温度変化でいきなり弱ってしまう、と言うことが起きがちなのです。そのため、温度は常に気にしておき、必要に応じて冷却・暖房などを行わなければなりません。温度計はマストアイテムです。

 

病気や怪我をしたとき

一番覚悟をしておかなければならないのは、ヒバカリが病気や怪我をした時です。犬や猫のペットなら、動物病院に連れて行って治療してもらうのが普通ですよね。今はたくさんの動物病院がありますし。

しかし、ヒバカリを診てくれる病院と言うのはほとんどありません。

そもそもヘビ自体診てくれる病院は少なく、コーンスネークやボールパイソンなどメジャーなペットスネークならまだしも、ペットとして飼育されることの少ない野生種を診てもらえる病院は希少です。

ヒバカリは体が小さく弱りやすいので扱いにくいですし…。あらかじめしっかりとリサーチしておくか、そうなった時には諦める覚悟を決めるかしておきましょう。

 

ヒバカリ飼育についてのまとめ

ヒバカリの飼育について悪い面ばかりを強調してしまいましたが、それは生半可な気持ちで飼育し、不幸になるヒバカリが増えるのを防ぐためです。

「小さくてかわいい」「噛まない」「餌が楽そう」というヒバカリの一面だけを見ての飼育はいけません。大変な面や、思ったのと違う、という面もたくさんあるということをきちんと知った上で、飼育をしてください。

よく理解した上で、それでも飼育上等!と言うのであれば、どんどん飼育してほしいです。ヒバカリは小さくて本当に可愛いし、見ているととても癒されますよ。


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Posted by you