着物リメイクをする時の反物準備について(折り線を消す方法・注意点)

着物リメイクをする際に注意しなければいけないこととはどのようなことでしょうか。

着物の生地は多くは天然素材なのでものによって縮んだりそうでなかったり、焦げやすかったり、しわが付きやすかったりします。

ここでは、どんなことに注意して着物リメイクをしていったらいいかみていきましょう。

よく生地を観察してから作るものを考えよう

着物リメイクをするときは、まず着物の状態をよく見て、どのくらいの面積を使うことができるか確認しましょう。

着物はだいたい17メートルほどの長さの反物からつくられています。

17メートルというとかなりの面積があるように感じますが、着物によっては色あせがあったりシミがあったりして、使える面積が限られていることがあります。

また、縫ってある部分は力が加わることによって生地が傷んでしまうこともあります。

そのため、着物リメイクをする際には着物をほどいてどのくらいの部分が使えるのかよく観察しましょう。

 

反物は幅が狭い

手芸店で売っているような、洋裁で使う布はだいたい幅が90センチから120センチほどあります。

それに対して、着物の反物はだいたい広くて45センチ、狭いものになると35センチほどしかありません。

 

男ものの着物はもう少し幅が広いです。

着物の構造的にこのぐらいの幅が一番仕立てやすいのです。

ごくまれに、女物の反物で男物の着物を仕立てることがありますが、幅が短いため袖の幅などは幅をつぎ足して仕立てたりします。

今は手芸店に行くとバッグなどからワンピースまでいろいろな種類の型紙を買うことができます。

しかしそういった型紙は、幅90~120センチの幅の布を裁断することを想定しているので、着物リメイクに使う時は少し工夫が必要です。

例えば、ワンピースを作ることを考えてみると、洋裁用の布で作る際は背中の中心に縫い目はありません。

布の幅が広いので中心で縫い合わせなくても大丈夫なのです。

しかし、着物リメイクで作る場合、生地を横に使うか、背中の中心に縫い目を作らないと幅が足りません。

また、スカートの部分も、洋裁用の布であれば後ろと前の二枚の布を脇で縫い合わせて作ることがほとんどですが、反物で作るのであれば後ろと前の二枚では幅が足りず、右前、左前、右後、左後の四枚を縫い合わせるとちょうどいいくらいでしょう。

このように、着物リメイクで比較的大きなものを作る時は自分で型紙を作るか、市販の型紙に少し手を入れる必要があるでしょう。

 

アイロンのかけ方

最近はミシンで量産された着物を見かけますが、呉服屋であつらえた着物は基本的に手縫いです。

また、着物を見てみるとわかるように、縫い目を極力出さないようにいろいろな工夫をして縫っています。

着物を縫う過程では、寸法通りにきっちり仕立てたり、縫い目を見えなくするために、きっちりと折り目をつけてあります。

着物をといてみるとわかりますが、かなりしっかりと折り目がついており、アイロンの中でアイロンをかけたくらいでは折り目は消えません。

この折り目をとるアイロンのかけ方をご紹介します。

 

折り線のとりかた

折り目について

着物を作る際に、折り線はどのようにつけているのでしょうか。

多くの場合、裁縫用のこてを使って折り線をつけています。

こてとは小さいアイロンのようなものです。

業務用のものは熱伝導性の高い金属をこて釜に入れて熱して使います。

かなり高温になるので、注意しないと布を焦がしてしまうことになります。

こてをかけるだけでも折り線をつけることができますが、よりきっちりと折り線を付けたい時は霧吹きで濡らした羽二重(着物の裏地に使う生地)を布の上に置き、その上からこてをかけます。

より強力に折り線を付けたい時はさらにこてをかけたあとに文鎮をおいて、その重さと冷たさで折り目を定着させます。

このようにすると布自体にくせがついてしまうので、軽くアイロンをかけた程度では伸ばすことはできません。

 

スチームは注意が必要

アイロンにはスチーム機能がついていますが、スチーム機能を使うのは少し注意が必要です。

スチームの水分はアイロンのスチーム孔から直接噴射されるので、生地が直接水にぬれることになります。

そうなると、布が部分的に縮んでしわになってしまったり、水による「濡れ染み」のもとになったりします。

スチーム機能を使う場合は、リメイクする着物の使わない部分などで試してから使ってください。

 

当てぬのをして折り線を伸ばそう

おすすめの折り線の伸ばし方は、折り線をつける過程とおなじく、羽二重を使って線を伸ばすやり方です。

着物には裏地がついています。

その裏地が羽二重なので、それを使います。

羽二重を霧吹きなどで湿らせます。

アイロンはドライで高温にしておきます。

アイロン台を使ってもいいですが、アイロン台はふかふかとしているため、厚紙などを伸ばしたい折り線の下に敷くことをおすすめします。

アイロンは生地の裏側から当てていきます。

 

アイロン台の上に厚紙を置き、その上に生地を裏返しにおいて、さらにその上に湿らせた羽二重をおきます。

その上からアイロンをかけますが、重さのない家庭用のアイロンであれば5秒ほど動かさずに押さえるのがいいでしょう。

一度で伸びないようであれば、2回ほど繰り返しても大丈夫です。

こうすると、キレイに線が消えます。

これで伸びないようであれば、専門業者などに出さないと無理でしょう。

 

洗濯での縮み

リメイクをする前に一度洗濯をしようかと思う人もいるでしょう。

生地によっては生地自体が歪んでしまったりするので、洗濯機での洗濯はおすすめできません。

また、水にぬれることでかなりちぢんでしまう生地もあります。

洋服などは体にぴったり合うように作られているので来ているうちにある程度伸びてきますが、着物はそうはいきません。

目安としては、生地を引っ張ってみて、伸びるようならそのぶんだけ縮む可能性があります。

特に正絹の生地を水に通してどのくらい縮むかはなかなかはかれないものなので、使わない部分を水につけてみて乾かし、どの程度生地が変化するかみてから洗濯するかどうかかんがえてもいいでしょう。

最近は洗える着物なども多く出回っているので、そういったものは洗濯してももちろん大丈夫です。

 

とれない汚れもあります

しみ

どうしてもとれない汚れなどもあります。

例えば、着用したあとにクリーニングなどに出さず長年放置してしまうと、着物に付着している皮脂などの汚れが変色して茶色っぽい染みになってしまったりします。

 

一番汚れが付きやすいのが長じゅばんのえりです。

そのため、長じゅばんのえりには取り外しのできる半襟をつけ、えり自体も交換が可能な構造になっています。

クリーニングに出すと消える場合もありますが、薄く残ることもあります。

 

錆糸や節

麻などに多い錆糸。

布地に使われている糸が一か所だけ茶色く変色する現象のことです。

これは消すことができないので、リメイクする際には表側に出ないような裁断の工夫が必要です。

また、布地に使われている糸が一か所だけ太くなってしまっている箇所のことを節といいます。

紬などに多くみられます。

こちらはある程度までは「味」として見られるので、見える場所に出てしまってもそんなに気にすることはありません。

 

これで準備完了

折り線などを消し、布の状態を確認したら、これで準備は完了です。

あとは好きなアイテムにリメイクしていきましょう。