サックス吹きに! オススメしたいサックスプレイヤー5選と彼らの名盤!

今回紹介するのは、サックスを吹いている人・もしくはサックスに興味がある人にぜひ聴いてほしい、ジャズサックスプレイヤーです。

プレイヤーのご紹介とともに、オススメしたいアルバムについてもピックアップさせていただきますので、良かったら参考にしてくださいね!

 

モダンジャズを創り上げた偉大なアルトサックスプレイヤー! チャーリー・パーカー(Charlie Parker)

チャーリー・パーカーは、ビバップの創始者!

チャーリー・パーカーは、「バード」という愛称で親しまれているプレイヤーです。彼のアドリブが、あまりに独創的で鳥が飛んでいくように美しく華麗であった、という話を聞いたことがありますが、由来については諸説あるようです。『バード』という、彼の伝記的な映画もありますよ。

チャーリー・パーカーは、「モダンジャズの父」と評されていることで有名ですね。スタンダードなナンバーを演奏する中で、コード進行を複雑にしてみたり、変則的なものを組み込んでみたりと、ジャズのアドリブを進化させていくために、試行錯誤を繰り返した人です。

パーカーは、既存の和音とは全く違う場所にある音を、それに合うように新しく創り上げていくというアドリブ法を確立しました。彼の発想にかかると、たとえ知っている曲であっても注意して聴いておかないと、(あれ? パーカーは今、どこを吹いているの?)と、聴き手が迷子になるくらい、全く違うものに変わっていきます。パ

ーカーの革新的なプレイは、アルトサックスを吹く人間ならば、誰しもが憧れると思います。

 

オススメのアルバムその1 『Bird and Diz』

『Bird and Diz』は、パーカーと同じく、ビバップの創始者であるトランペッターのディジー・ガレスピーとの名演が楽しめるアルバムです。個人的に、ディジー・ガレスピーも大好きなので、このアルバムを1番に挙げさせてもらいました。

とにかく、王道を歩むアルバムかなと思います。もちろんパーカーの艶やかなアルトサックスも堪能できるのですが、ディジー・ガレスピーの上手さには本当に舌を巻きますね。

「ビバップとは何ぞや?」というジャズ初心者の方にも、ぜひ聴いてほしい名盤です。

 

オススメのアルバムその2 『ナウズ・ザ・タイム+1 』

チャーリー・パーカーの独創的なフレージングを楽しむならば、ぜひこのアルバムを手に取ってください。初めて聴くという方にも、パーカーの素晴らしさが伝わりやすいかなと思います。

ちなみに、『ナウズ・ザ・タイム』という「+1」の無いアルバムもありますが、そちらではなく、ぜひ「+1」のある方を聴いてくださいね!何故なら、この+1が「コンファメーション」だからです。

「コンファメーション」は、チャーリー・パーカーの代名詞と言っても過言ではない、彼の代表曲ですね。ビバップの演奏スタイルを確立させた名曲ですので、聴いてみることを強くオススメします!

 

言わずと知れたテナーサックスの巨匠! ジョン・コルトレーン(John Coltrane)

ジョン・コルトレーンは、自由なアドリブを追い求めた、モード&フリージャズプレイヤー

ジョン・コルトレーンといえば、サックスを吹いている人間なら知らない者はいないレベルでしょう。

私の師匠曰く、「海外のサックスプレイヤーは好きな人にコルトレーンを挙げない。何故ならコルトレーンが好きなのは言うまでもないことだから」とのこと。

それぐらいコルトレーンは偉大なサックスプレイヤーであり、数々のサックスプレイヤーが彼を敬愛し、その足跡を辿っていると言えますね。

彼は、いわゆるモード系・フリージャズ系のプレイヤーとして有名です。チャーリー・パーカー達、ビバップ時代のプレイヤーが組み立てていったアドリブ理論を活かしながらも、時にはコードに縛られず、フレーズの流れを大切にした、自由なアドリブをするというスタイルを形成したプレイヤーの1人なんですよ。

彼の功績によって、ジャズのアドリブが、ビバップ時代よりもさらに、「自由なフレーズを奏でることで、個性を打ち出す場所」になり、プレイヤーが輝く場所になったのだと思います。

 

オススメアルバムその1 『My Favorite Things』

わざわざオススメだと挙げるまでもないアルバムですね。

コルトレーンの美しくも力強いソプラノサックスで奏でられる「マイ・フェイバリット・シングス」は、聴いた瞬間、精神が別の世界に連れさられてしまうかのような、不思議な引力を持っています。

マイ・フェイバリットは、コルトレーンが生涯演奏し続けたほど、彼のソプラノサックスに非常にマッチした曲ですね。ちなみにテナーサックスで演奏しているのも素晴らしいので、機会があれば聴いてみてくださいね。

 

オススメアルバムその2 『GIANT STEPS』

コルトレーンの曲の中で、個人的に1番好きな「ジャイアント・ステップス」。

当時マンネリ化していたビバップのアドリブ奏法を打破するべく、限界までコードチェンジをし、凄まじい勢いで吹き倒しています。

正直、これを初めて聴いた学生時代は、全く理解できませんでした。むしろジャズが嫌いになったかも知れません(笑)

しかしサックスのレッスンに数年通いジャズ理論を学んだ後に、講師から解説をしてもらいながら聴いたときに、コルトレーンのプレイが、新しい理論のもとに、いかに正確に演奏されたものであるかが分かりました。

何度もなんども、アナライズしながら繰り返して聴いてみることをオススメしたいアルバムです。

 

呪術的なメロディを操る奇才! ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)

禍々しい旋律に引き摺り込まれる! 唯一無二のモード系プレイヤー

ショーターの曲や演奏を聴いたときにまず感じるのは、呪術的な不気味さとも言うべき、独特の禍々しさでしょうか。

彼のモーダルな演奏は、実に感覚的です。時に理屈を飛び越えて、フレーズ自身が蠢いているかのような、存在感のあるアドリブ展開が魅力ですね。

なんと彼は、齢80を過ぎたご高齢ではありますが、いまも現役バリバリのサックスプレイヤーです!ショーターのコンサートに行ったとき、「ショーターの魂が、サックスを通して飛び出てきた」と感じました。

彼の演奏は、コルトレーンのような「計算し尽くされたシステマチックなプレイ」ではなく、「曲の雰囲気を、卓越した感覚で捉えたメロディアスなプレイ」だと思います。

 

オススメのアルバムその1 『JUJU』

このアルバムは、ショーターのアルバムの中では、初心者でも分かりやすい部類に入るかと思います。素直にカッコイイですよ。

私がこのアルバムで1番好きな曲は、「Yes Or No」ですね。この曲のアドリブは比較的、理にかなった音使いであるとともに、「白黒ハッキリつけようぜ!」とでも言うかのように、鋭い切っ先を持った緊張感と疾走感が素晴らしいです。

ちなみに、女性歌手にJuJuさんっていますよね。彼女も筋金入りのショーターファンで、このアルバムから名前をつけたそうですよ。

 

オススメアルバムその2 『Adam’s Apple』

本アルバムは、ショーターのテナーサックスを堪能できます。ショーターならではのミステリアスな空気感を楽しみましょう。ショーターの楽曲で最も有名であろう曲の一つ、『Footprints』も収録されています。

私が、衝撃とともにショーターを好きになった曲です。まるで死神の足跡を見つけてしまったかのような禍々しい旋律は、一度聴いたら忘れられないのではないでしょうか。

 

フュージョンの名手! ジョー・ファレル(Joe Farrell)

テナー・ソプラノサックスもさることながら、フルートの名プレイヤーでもある

ジョー・ファレルの音は、素晴らしく美しい、そしてセクシーです。速いフレーズを吹きまくっていても、乱れない。むしろセクシーさが増すような、気持ちいいサックスですね。また彼は、フルート奏者としても素晴らしいので、そちらでも有名かと思います。

ジョー・ファレルといえば、フュージョンというイメージですね。フュージョンは、ジャズを基調にしながらも、ロックやラテン系、電子音楽などを融合していった音楽です。

ジャズは、ともすれば取っ付きづらい感じもするかと思いますが、それに比べるとフュージョンは、初心者が聴いても、その格好良さが伝わりやすいかも知れませんね。

 

オススメのアルバムその1 『OUT BACK』

アウトバックというのは、「奥地」という意味だそうです。そのタイトル通り、アルバム全体を覆っている雰囲気が、未知なる世界を表している感じがします。すごく寓話的で、アルバム全体が一つの物語になっているような印象を受けますね。

ジョー・ファレルのサックスと、チック・コリアのエレクトリックピアノの共演が、実に素晴らしいです。

ジョー・ファレルが、テナー・アルト・ソプラノ、そしてフルートを吹いていますので、彼というプレイヤーを存分に堪能できるかと思います。ディープな世界観に引きずり込まれていきますよ。

 

オススメのアルバムその2 『Return To Forever』

これはチック・コリアのアルバムなんですが、フュージョンブームの立役者となった作品であり、ジョー・ファレルは初期メンバーとして活躍したという記念碑的な名盤ですので、オススメさせていただきます。

ジャケットの通り、「かもめ」という愛称で親しまれています。

このアルバムからは、潮風を感じますね。物語性が高く、聴き手を一瞬で「かもめ」にする力があります。ジョー・ファレルのフルートやソプラノサックスと、フローラ・プリムの幻想的なボーカルが、心地よい風や波の感覚を彷彿とさせます。

このアルバムで私が最も好きなのは、「La Fiesta」。ジョー・ファレルのソプラノサックスと、チック・コリアのエレクトリックピアノが巻き起こす、凄まじいまでのラテンの風。初めて聴いたときは、衝撃を受けましたよ。というか、今でも衝撃です(笑)

ソプラノサックスの美しい音色・スピード感・セクシーな高音とアドリブ展開。どれを取っても、パーフェクトです。

 

美しいテナーサックスでボサ・ノヴァを奏でるスタン・ゲッツ(Stan Getz)

スタン・ゲッツの魅力は、完璧な音選びで紡がれる美しいアドリブ

スタン・ゲッツの演奏は、クールだと評されます。

ジャズのテナーサックスと言えば、低音ゴリゴリで、豪快かつ力強いイメージを持つ方が多いかも知れません。しかしスタン・ゲッツは、まるで正反対。暖かくて、丸みを帯びた甘い音色です。その美しい音が軽快に駆け抜けていく完璧なアドリブは、圧巻ですよ。

私のサックスの師匠が、熱っぽく「彼のアドリブには一切の破綻がない。常に、次はどの音でどんなフレーズを吹くのか、完璧に計算されている」と語っていたのをよく覚えています。理論に基づいた、完璧な演奏。これが、スタン・ゲッツが「クール」と言われる所以ですね。

 

オススメのアルバムその1 『スタン・ゲッツ・プレイズ』

スタン・ゲッツのパーフェクトなアドリブを堪能できる、かつスタンダードナンバーを収録しているアルバムですので、初心者にも聴きやすいアルバムかと思います。

私は、「ステラ・バイ・スターライト」が好きですが、「ボディ・アンド・ソウル」も捨てがたいですね。とにかく美しく、優雅なテナーサックスを楽しむことができますよ。天上の音と呼ぶにふさわしい、素晴らしいアドリブです。

 

 オススメのアルバムその2 『GETZ / GILBERTO』

スタン・ゲッツを語るのに外せないのは、やっぱり「イパネマの娘」でしょう。このアルバムには、イパネマはもちろん、ボサ・ノヴァの有名な曲がいろいろ収録されていますよ。ボサ・ノヴァのムーブメントを起こした名盤であり、グラミー賞を受賞したアルバムです。

ジョアン・ジルベルトのボーカルと、スタン・ゲッツのテナーサックスの掛け合いが素晴らしい。また、ボサ・ノヴァの大スターであるアントニオ・カルロス・ジョビンも参加していますので、ボサ好きには外せない一枚ですね。

 

「オススメしたいサックスプレイヤー5選!」のまとめ

私の好みで選ばせていただきましたが、どれも聴いて損はさせない名プレイヤー&名盤です!

今回は5選ということで、かなり限定して選ばせていただきましたが、本当はもっともっと、ご紹介したいプレイヤーは沢山います(笑)

好みは人それぞれですので、貪欲に色んなアルバムを聴いてみることをオススメします。私も、仲間うちでアルバムの貸し借りをよくしたものです。

サックスの師匠から、オススメのプレイヤーやアルバムを聞いたりもしますよ。

サックスが上手くなりたいならば、理想の音だとか、目標となるプレイヤーというものを、具体的に持っておくと良いと思います。(自分はこんなサックスを吹きたい!)という、音探しの旅は、果てなく続きます。

初めて聴いたときは分からなかった。でも数年後に聴くと、その素晴らしさが見えてきた、ということもあります。こんなふうに、時には躓いたり迷ったりしながら、音探しの旅をしていくのも面白いですよ。

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